中小企業診断士 独学 「残業をやめた日」
中小企業診断士を目指すことに決めた日、私はきっぱりと残業をやめることを決意しました。
もちろん超激務の方からしたら「はぁ?」という感じかもしれません。
ですが、私の会社は違いました。
「残業をしているのが偉い」という風潮であった為、社員はなるべく業務を引き延ばそう、引き延ばそうとしていました。
これは簡単なロジックで
「連日、サービス残業をしてがんばったものの、結果が出ませんでした(数字があがりませんでした)」
という言い訳の為です。
「サービス残業をさせている後ろめたさのある会社」
と
「数字がいかないことに後ろめたさを感じている社員」
で互角になる(らしい)
無駄です。完膚なきまでに無駄です。
だれもがムダだということは分かっています。ですが、日本社会でこれを堂々と「無駄です」というのは難しいと思います。
でも私は腹をくくることにしました。
「このままこの会社にしがみついていても未来はない。何とか自分を変えない限りジリ貧になる。」
ある意味、診断士を勉強したことで固まった決意です。
今までは心のどこかで「自分の勤めている会社はつぶれない」と考えていたところはありました。しかも根拠もなく。リアル中小企業なのに。
しかし、「白書」や「企業経営理論」を勉強するに従って「これはまずいかもしれない」
と考えだしました。
もちろん「すぐに潰れる」とは思いませんでしたが、「いつどうなるか分らない」という気持ちにはなりました。
それくらい景気が上向きになったといわれている現在でも、「会社の倒産・廃業」は沢山あるわけです。
であれば、ムダの応酬になんの意味があるでしょうか。
サービス残業で得られるものは、何でしょうか。
中小企業診断士に限らずですが、何かしらでもアドバンテージが無ければ転職もままならない。
もし「あと半年でこの会社はなくなります。」と通告された場合。あのムダは何だったのか
そう考え、きっぱりサービス残業を辞めました。
不思議なもので、それ以降目標数字を達成できない事の方が少なく、堂々と帰れるようになりました。
恐らく、誰よりも時間を無駄にしないように考えていたからだと思います。なんなら15時くらいまでに自分の業務をすべて終わらせ、ノルマもこなし、頭の中で帰宅後の勉強の趣味レーションをしたいと考えいました。
その結果、「なんでもすぐにやる」という癖がつきました。
私の仕事の仕方は自分でも驚くくらい「無駄と言い訳」であふれていました。
朝一、始業前に自分のやるべきタスクをすべて書き出し、午前中でだいたい終わるように仕事を構成しました。メールの返信も時間を決め、毎日同じ時間帯に一気に返しました。慣れてくると、相手もだいたいこの時間には返信が来るとわかっていただけたようで、電話の件数も減りました。
社内会議用の資料は、フォーマットを作り、あとは数値を入れ込むだけという状態にしていいた為、移動中にスマホで作ることすら可能でした。
以前はこの資料作成だけで1~2時間を要していたと思います。
また、客先から入りそうな電話連絡等は、こちらから先回りして行うことで時間のコントロールが可能になりました。
これはほんの一例ですが、気が付いたら、全く顧客からの評判を落とすことなくサービス残業をなくすことができました。
2時間のサービス残業を50日(だいたい2ヶ月)減らすだけで100時間を捻出できました。
これが合格の決め手になったのは間違いです。
勉強時間捻出を工夫しましょう。